国連「責任あるビジネスと人権フォーラム(アジア太平洋地域)2025」 参加報告

2025916日から19日まで、国連「責任あるビジネスと人権フォーラム (アジア太平洋地域) 2025」が開催され、弊社代表の砂道が本フォーラムに初参加いたしましたので、以下にご報告いたします。
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今回のフォーラムでは、1週間にわたり、グローバルレベルで人権課題に深く集中的に触れることが出来、大変貴重な機会となりました。フォーラムへ参加し、特に有意義に感じた点を以下にあげさせていただきます。

1.ライツホルダーの声を聞く
人権尊重の取り組みで最も重要なことの一つは、権利主体者であるライツホルダーの声を効果的に聞くことです。各セッションでは、ライツホルダーご本人や、その支援に取り組むNGOの方々からの声を聞く機会が数多くありました。

例えば、人権デューディリジェンス(以下、人権DD)の規制化をグローバルサウスの方々がどのように捉えているのか、公正な移行が期待される中レアアースの採掘現場で何が起きているかなどを率直に伺うことで、自然と腑に落ち、当事者目線で理解することが出来たと感じています。

2.多様なステークホルダーを理解する
各セッション内外では、民間企業、弁護士、政府関係者、NGOなど、さまざまな立場の方々と意見交換を行う機会がありました。多様な観点で対話を重ねることを通じ、点と点がつながり、人権課題の背景にある構造や歴史的経緯をより深く理解できるようになりました。こうした理解を図ることが、人権対応でのバランス感覚を養うことにつながることを感じました。

3.「人権とは何か」を語り合う
人権の定義自体は国際規範に定められていますが、考える上での切り口や、解釈の仕方は、実に多様であると感じています。フォーラムでは、「人権とは」という根本的な問いに対して、各分野の専門家がオープンに議論を重ねる場面が数多くありました。繰り返し語り合うことを通じ、自らの理解を多面的に深めることができました。

また、フォーラム自体は4日間の開催でしたが、前後に複数のサイドイベントが実施されました。弊方はフォーラム前日に行われたスタディツアーに参加し、その所感が「参加者の声」としてJP-MIRAI様の活動レポートに掲載されておりますので、ぜひこちらもご覧ください。

▶︎ JP-MIRAI 活動レポート|IOM・イサラ研究所・JP-MIRAI共催「バンコク現地集合スタディツアー2025

https://jp-mirai.org/activity-reports-ja/20251020/

今回フォーラムに参加して得た学びを、今後の人権DDおよびサステナブル調達の実務に活かし、より実効性のある取り組みのご支援に努めてまいります。